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エコー・CT・MRIの違いと使い分け|検査の得意・不得意や費用を比較表でわかりやすく解説

エコー・CT・MRIの違いと使い分け|検査の得意・不得意や費用を比較表でわかりやすく解説 - のアイキャッチ画像 検査・治療・薬

病院でよく耳にする画像検査のエコー・CT・MRIは、名前は知っていても「何ができるのか」「何が違うのか」はなかなかわかりにくいものです。

私自身、原因不明の発熱を繰り返す中で多くの検査を体験しましたが、それぞれの検査の目的や特徴などは理解しないまま、ただ結果だけを見ていました。

しかし、気になって詳しく調べてみたことで検査結果の理解度が深まったり、「なぜこのタイミングでこの検査が選択されたのか」なども納得感を持って受け入れられるようになりました。

この記事では、エコー(超音波)・CT・MRIの3つについて、それぞれの「得意なこと・不得意なこと」を比較表で整理したうえで、各検査の特徴や費用についてまとめました。

家族性地中海熱(FMF)という指定難病の当事者として、複数の検査を経験してきた私の体験談も交えながら書いていきます。

「次の検査がどんなものか知りたい」「検査結果の意味をもう少し理解したい」という方の参考になれば幸いです。

※本記事は筆者の実体験と一般的な情報をもとに執筆したものです。症状や治療については医療機関にご相談ください。

結論:この記事で分かること

この記事の内容をまとめると、以下のようになります。

  • エコー・CT・MRIはそれぞれ「使うもの」「得意なこと」「費用と負担」が異なる
  • 放射線被曝があるのはCTのみで、エコーとMRIは被曝なし
  • 費用(3割負担目安)はエコーが最も安く、CT・MRIはやや高め
  • エコーは腹部臓器・心臓の動きをリアルタイムで見るのが得意
  • CTは広い範囲を短時間でスキャンでき、腫瘍・膿瘍・骨・肺の評価に強い
  • MRIは脳・脊髄・関節など軟部組織の観察が最も得意だが、検査時間が長い
  • 筆者はエコー(心臓・腹部)・単純CT・造影CTを経験。MRIは未経験

それでは、まずはそれぞれの検査の特徴から見ていきましょう。

3つの検査の「得意・不得意」比較表

まずは全体像を把握するために、3つの検査の特徴を比較した表を作成しました。

比較項目エコー(超音波)CTMRI
使うもの超音波X線(放射線)強い磁気・電波
放射線被曝なしありなし
検査時間10〜30分程度5〜15分程度20〜60分程度
費用(3割負担目安)約1,590〜2,640円約3,000〜4,500円約3,990〜4,800円
腹部の臓器の観察得意(胆のう・肝臓など)得意(全体像・救急)得意(詳細評価)
心臓の動きの観察得意(心臓エコー)不向き(形や血管の評価が主)不向き(形の評価が主)
脳・脊髄・神経不得意(骨に遮られる)大まかな形はわかるが、細かい神経は苦手非常に得意(第一選択)
小さな腫瘍・転移巣の検出やや苦手得意(造影時)得意
ペースメーカー・金属インプラント問題なし基本的に問題なし場合により不可
閉所恐怖症への影響問題なし比較的問題なし注意が必要

この表では、それぞれの検査時間や費用負担、得意・不得意などを確認できます。

「結局どれが一番いい検査なの?」という疑問を持つ方もいるかもしれませんが、それぞれ役割が異なるため、優劣ではなく”適材適所”で使い分けられています。

まずはエコー検査から詳しく見ていきましょう。

※費用は診療報酬点数をもとにした参考値です。実際の費用は医療機関・装置の種類・加算の有無などによって異なります。

エコー検査(超音波検査)

エコー検査とは、人間の耳では聞こえない高周波の音波(超音波)を体内に向けて発射し、臓器から反射してくる音波を分析することで、体の内部を画像として映し出す検査です。

超音波は皮膚の上にあてるだけで、切ったり刺したりすることは一切ありません。痛みもなく、放射線も使わないため、妊婦健診でも使われるほど体への負担が少ない検査です。

得意なこと・見られること

エコーは「柔らかい組織」を映すのが得意で、リアルタイムで動きを確認できるという点は、CTやMRIと比べて大きな強みです。

よく見られる部位・目的

  • 肝臓・胆のう・膵臓・脾臓・腎臓などの形・大きさ・内部の状態
  • 腫れ、石(結石)、嚢胞(水の袋)、腫瘍などの有無
  • 心臓の動き・弁の状態
  • 血流の速さや方向
  • 乳腺・甲状腺などの体表に近い臓器

不得意なこと・見えにくいもの

  • 骨に囲まれた部位(脳・脊髄など)
  • 腸管の内部(ガスが邪魔をするため)
  • 肺(空気があるため超音波が通りにくい)
  • 肥満の方では深部の画像が不明瞭になることがある

エコー検査の費用(保険点数)

検査の種類保険点数3割負担の目安
腹部エコー(胸腹部断層撮影法)530点約1,590円
心臓エコー(経胸壁心エコー法)880点約2,640円
※1点=10円で計算。初診料・再診料・その他費用は含まれていません。

2026年4月に私が受けた腹部エコー検査では、診断料などを含めた窓口支払額は1,890円でした。

※特定医療費(指定難病)受給者証を取得しているため2割負担の金額です

腹部エコー検査の領収書の写真
実際の領収書

私が受けたエコー検査の話

私はエコーを2回受けています。一度目は心臓エコー、二度目は腹部エコーです。

心臓エコーは、原因不明の高熱が繰り返される中で「感染性心内膜炎」の可能性を除外するために行われました。これは心臓の弁に細菌が付着する病気で、原因不明の発熱が続く場合には除外検査が必要とされています。検査は横になったまま機器を胸にあてるだけで、所要時間も短く、苦しさはまったくありませんでした。

腹部エコーは、定期検査で肝機能の数値(ASTとALT)が上昇したことがきっかけです。薬の影響なのか、別の原因があるのかを確かめるために検査が組まれました。

腹部エコーについてはこちらの記事で詳しくまとめています↓

CT検査

CT(コンピュータ断層撮影)は、X線を体の周囲からさまざまな角度で照射し、その透過データをコンピュータで処理することで、体の断面図を詳細に映し出す検査です。

最大の特徴は「広い範囲を短時間で撮影できる」点で、わずか数秒~数十秒程度の撮影時間で詳細な画像が得られます。

X線を使用するため放射線被曝を伴いますが、一般的な腹部CTの被曝量は数mSv程度(私たちが1年間に自然界から受ける放射線量の約2〜3年分)とされており、健康に重大な影響が出るレベルではないと考えられています。

一般的に、検査で得られるメリットが被曝のリスクを大きく上回る場合に実施されます。

CTには「単純CT(造影剤なし)」「造影CT(造影剤あり)」の2種類があります。

単純CT(造影剤なし)

何も薬剤を使わずに撮影するCTです。骨折、肺炎、腸閉塞、腫瘍のスクリーニングなど、幅広い目的に使われます。

よく使われる目的

  • 骨の形・骨折
  • 肺の状態(肺炎・胸水・腫瘤)
  • 腹腔内の臓器の大きさや位置
  • 腸閉塞・大きな腫瘍・膿瘍(うみの塊)の有無

私は、原因不明の高熱が続く中で感染部位がないかを調べるために体幹部の単純CTを受けました。結果は「熱源と思われる病変ははっきりしません」というものでした。腹腔内・胸腔内に膿瘍はなく、主要なリンパ節の腫大も見当たりませんでした。

造影CT(造影剤あり)

造影剤を静脈から点滴しながら撮影するCTです。血管や内臓に造影剤が流れることで、単純CTでは見えにくかった血管の走行、小さな腫瘍、膿瘍(のうよう、うみの塊)、転移巣などを浮かび上がらせることができます。

単純CTよりも詳しく見られること

  • 細かい血管の走行や異常
  • 小さな腫瘍・リンパ節の腫大・転移
  • 深部の膿瘍
  • 臓器の血流状態

造影剤を使用するため副作用のリスクがあり、その症状や確率の説明を受けた後、同意書への署名を求められました。

私の場合、単純CTで原因が特定できなかったあとに、より詳しい精査として造影CTが実施されました。結果は腫瘍も膿瘍も見当たらず、「明らかな病変は指摘できません」という診断でした。

造影CTについてはこちらの記事で詳しくまとめています↓

CT検査の費用(保険点数)

検査の種類保険点数3割負担の目安
単純CT(64列以上マルチスライス)1,000点約3,000円
造影CT(同上+造影剤使用加算500点)1,500点約4,500円
※1点=10円で計算。初診料・再診料・造影剤の薬剤費・その他加算は含まれていません。

※医療機関が保有するCT装置の種類(列数)によって点数が異なります。上記は64列以上のマルチスライス型CTの場合です。


私はCTと同時に複数の検査を受けたため、支払額は2万円以上とかなり高額でした。この時はまだ診断前なので3割負担の金額です。

精密検査の費用
実際の支払額

MRI検査

MRI(磁気共鳴画像法)は、強い磁場と電波を使って体内の水素原子を反応させ、その信号をもとに画像を作り出す検査です。X線を使わないため放射線被曝がないのが大きな特徴です。

CTと比べると検査時間が長く(20〜60分程度)、大きな磁石のトンネルの中に横になって入る必要があるため閉所が苦手な方には負担になることがあります。

また、体内にペースメーカーや一部の金属インプラントがある場合は受けられないことがあるため、事前の確認が必要とされています。

得意なこと・見られること

MRIが特に威力を発揮するのは、脳・脊髄・神経・関節などの詳細な観察です。

よく使われる部位・目的

  • 脳梗塞・脳腫瘍・脳血管の異常
  • 脊髄・椎間板・神経の状態
  • 軟骨・靭帯・筋肉の損傷(スポーツ障害など)
  • 骨盤内臓器(子宮・卵巣・前立腺など)の詳細
  • 乳房・肝臓などの軟部組織の詳細評価

不得意なこと・見えにくいもの

  • 肺(空気が多く映りにくい)
  • 骨折の直接評価(CTの方が得意とされています)
  • 動いているものをリアルタイムで観察すること

MRI検査の費用(保険点数)

検査の種類保険点数3割負担の目安
MRI(1.5テスラ以上3テスラ未満)1,330点約3,990円
MRI(3テスラ以上)1,600点約4,800円
※1点=10円で計算。初診料・再診料・その他費用は含まれていません。MRI造影剤を使用した場合は250点が加算されます。

私がMRIを受けなかった理由と、受けていたかもしれないケース

私は家族性地中海熱を発症してから現在に至るまで、MRI検査を受けていません。

「原因不明の高熱を繰り返す」という経緯での検査でしたので、まずはCTやエコーでスクリーニングをした後、膠原病や感染症などを除外するための詳細な血液検査(血液培養も含む)をする流れになりました。

脳や脊髄を詳しく見る必要がある症状がなかったため、MRIのオーダーには至らなかったのだと理解しています。

ただ、もし経過の中で「強い頭痛や神経症状があった」「腰や仙腸関節の痛みがあり、脊椎関節炎の精査が必要」という状況だったなら、MRIも検討されていたと思います。

写真や資料映像で見てみると「あの機械の中に入るのか」と少し緊張感はありますが、必要な情報を得るための検査として、もし今後の療養生活で提案されたら前向きに受けるつもりでいます。

どの検査が使われる?状況別まとめ

ここまでの内容を整理すると、検査の選択は「何を疑っているか」によって変わることがわかります。以下はあくまでも一般的な目安として参考にしてください。

疑われる状況・目的よく使われる検査主な理由
お腹の臓器(肝・胆・腎)の異常エコー → CTエコーが安価で負担が少ないため入り口になりやすい
心臓の動き・弁の評価心臓エコーリアルタイム観察が必要
広範囲の腫瘍・転移・膿瘍のスクリーニング造影CT短時間で広い範囲を詳しく確認できる
脳・脊髄・神経の異常MRI軟部組織の解像度が高い
骨折・肺の評価CT骨・肺の評価に優れている
関節・靭帯・軟骨の損傷MRI軟部組織の評価に最適
原因不明の発熱(感染源・腫瘍熱の除外)単純CT → 造影CT広範囲の病変を効率的に除外できる

「なぜこの検査を勧められたのか」が気になるときは、主治医に理由を確認してみることをおすすめします。

おわりに

「エコー・CT・MRIの違いがよくわからないまま検査に臨んでいた」という方は、意外と多いのではないかと思います。私自身もずっとそうでした。

何を使って、何を見るのか。それを事前に知っておくだけで、検査室に入るときの気持ちが少し楽になりますし、結果を聞くときの理解度も変わってくると思います。

この記事が、これから検査を控えている方や、検査結果を前に戸惑っている方の参考になれば幸いです。

※本記事は筆者の実体験と一般的な情報をもとに執筆したものです。症状や治療については医療機関にご相談ください。

参考文献

kiroku

このブログでは、私が家族性地中海熱(FMF)と診断されるまでの経過や検査、医療費、難病申請の手順などについて、実体験を整理しながら情報をまとめています。
医療従事者ではなく難病当事者の記録として、同じように苦しんでいる方や、そのご家族の参考になれば幸いです。

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