PR

家族性地中海熱の診断まで|30代で突然始まった周期性発熱

家族性地中海熱の診断まで -30代で突然始まった周期性発熱の記録- のアイキャッチ画像 診断までの症状・記録

30代で突然始まった周期性発熱。
不明熱から指定難病である「家族性地中海熱(FMF)」と診断されるまでの1年4ヶ月の経過を、時系列でまとめました。

※本記事は個人の体験談です。医療的判断を示すものではありません。

突然、40℃の発熱

最初の発作は2022年10月、このとき私は33歳でした。

早朝、とてつもない悪寒と身体の震えで目が覚め、体温を測ると38℃。体感よりは低い印象でしたが、全身がガタガタと大きく震え、コップで水を飲むこともできません。

そのままベッドでじっと耐えていると約30分後に震えは収まりましたが、ここで体温は40℃を超えていました。

家にあったロキソニンを服用し横になっていると、2時間後には37℃台まで下がりました。しかし正午ごろから強い腹痛と下痢に見舞われ、倦怠感や頭痛もあり、夜には再び39℃の高熱。

「いったい何が起きているのだろう」

翌日、地域の大きな病院を受診しました。

新型コロナとインフルエンザは陰性。
血液検査では炎症反応(CRP)と白血球数(WBC)の上昇がみられましたが、原因は特定できず。腹痛があることから虫垂炎の可能性も示されましたが、緊急性は低いとのことでした。

crpとwbcの検査結果

その後、数日で症状は自然に落ち着いたので「風邪などの一時的な感染症だったのかな」と思っていました。

しかし、この発熱はそれで終わりではありませんでした。

月1回、ほぼ同じ発作を繰り返す

約1ヶ月後、ほとんど同じ経過をたどる発作が再び起きました。

高熱に加えて、

  • 強い倦怠感
  • 股関節や膝などの関節痛(ひどい時は指の関節まで)
  • 筋肉痛
  • 胸の痛み

といった症状もありました。

やはりコロナ検査は陰性。

「原因ははっきりしませんね」と言われた帰り道、病院の駐車場を出たあとの車の中で、言葉にならない不安がじわじわと広がっていきました。

発作の周期はほぼ1ヶ月。

「来月もまた熱が出るかもしれない」という予感が、現実になっていきました。

家族性地中海熱という病名が挙がる

発作が起きるたびに受診し、そのたびにいろいろな検査を受ける。
しかし診断には至りません。

そして4回目の発作で受診した際、その日の外来担当医からこう言われました。

家族性地中海熱という病気があって、症状が近い気がします。採血結果で血清アミロイドA蛋白(SAA)が高いのも、この病気の特徴です」

初めて聞く病名でした。

しかし、その病院では診断に必要な遺伝子検査等を行うことができません。

「当院でできる検査はすべてやりました」

そう説明され、大学病院への紹介状を書いてもらうことに。

地域でも比較的大きな病院であらゆる検査をしても原因が特定できなかったという状況の中、紹介状を持って大学病院へ向かうときの不安は今でもはっきり覚えています。

大学病院で「FMF疑い」 コルヒチン服用開始

大学病院で診察や検査を重ねた結果、「家族性地中海熱(FMF)疑い」と説明され、コルヒチンの内服が始まりました。

服用後、それまで毎月出ていた40℃近い高熱はほとんど出なくなりましたが、それ以外の

  • 関節痛
  • 倦怠感
  • 筋肉痛
  • 胸痛

といった症状には変化がなく、発作の周期も変わりませんでした。

その後、遺伝子検査も受けましたが「検査範囲において異常なし」という結果。

「他の疾病の可能性を完全には否定できない」として、しばらく診断は「FMF疑い」のままでした。

最終的に「臨床的に家族性地中海熱」

大学病院で可能な検査が一通り終了し、その後は経過観察が続きました。

新たな検査もなくただ時間だけが過ぎていくことに不安を感じ、「ここでしかできない検査や治療が無いのなら元の病院へ戻りたい」と相談し、紹介状を書いてもらい再び最初の病院を受診しました。

そこで今までの経過や検査結果をあらためて確認し、

  • 月1回の周期性
  • 繰り返す高熱と腹痛や関節痛
  • 炎症反応やSAAの上昇
  • コルヒチン服用後の反応

これらを総合的に判断したうえで

「臨床的に家族性地中海熱と診断します」

と説明を受けました。

発症から1年4ヶ月、34歳のときでした。

同じように原因不明の発熱で悩んでいる方へ

病名がついたことで、すべてが解決したわけではありません。

それでも「自分の身に何が起きているのか」がわかったことは、大きな安心につながりました。

もし今、原因のわからない発熱を繰り返している方がいるなら、「診断がつくまでに時間がかかることもある」という一例として、この記録が参考になれば幸いです。

参考:難病情報センター 家族性地中海熱(指定難病266)

※本記事は筆者の実体験をまとめたものです。医学的助言を目的とするものではありません。症状や治療については、必ず医療機関にご相談ください。

kiroku

このブログでは、私が家族性地中海熱(FMF)と診断されるまでの経過や検査、医療費、難病申請の手順などについて、実体験を整理しながら情報をまとめています。
医療従事者ではなく難病当事者の記録として、同じように苦しんでいる方や、そのご家族の参考になれば幸いです。

kirokuをフォローする
診断までの症状・記録
シェアする
タイトルとURLをコピーしました