造影CTと心エコー、血液培養を終え、すべての検査結果が揃ったタイミングで再び受診することになりました。
これまでで最も大規模な検査の結果に加え、この記事では「原因不明」という状況を打破するきっかけとなった血液検査の項目(SAA)や、初めて提示された「家族性地中海熱」という病名を聞いた当時の気持ちについても触れています。
多くの検査で「異常なし」と言われ続けた私が、どのようにして次の一歩である大学病院への紹介に辿り着いたのか。その具体的な経緯をまとめました。
※本記事は個人の体験談であり、医学的助言を目的とするものではありません。
造影CT・心臓エコー・血液培養の結果
「いよいよ何かがわかるかもしれない」という期待感と、「何もわからなかったら今後どうなってしまうんだ」という不安が交互に押し寄せる中、病院へ向かいました。
診察室に入ると、難しい言葉が並ぶ検査結果を見ながら、先生が順番に説明してくれました。
- 心臓超音波検査(心エコー)
異常なし
- 血液培養検査(細菌検査)
結果はすべて陰性を表す(-)
続く造影CTの所見では、
診断「熱源となりそうな明らかな病変は指摘できません」
という結果でした。
やはり、はっきりとした「熱源」は見つかりませんでした。

初めての検査項目
ひと通り説明が終わったあと、
先生が血液検査の結果を見ながら言いました。
「うーん、やっぱりこれって……」
そう言って示されたのが、
血清アミロイドA蛋白(SAA) 214.1 mg/l
(基準値 3.0 以下)

私はそのときまで、
SAAという項目自体を知りませんでした。
血清アミロイドA蛋白(SAA)は、体に炎症や組織の損傷が起きたときに肝臓で急激に作られる「急性相反応蛋白」の一種です。悪性腫瘍や自己免疫疾患、そして家族性地中海熱が属している自己炎症性疾患などで高値を示すことがあり、診断や病勢の指標として重要な項目とされています。
詳しくはこちらの記事で書いています↓
このとき私の数値は 214.1
基準値の70倍以上という結果でした。
※基準値は医療機関ごとに違う場合があります。
「家族性地中海熱」という名前
先生は淡々と説明してくれました。
「家族性地中海熱という病気があって、症状が似ている気がするんです。このSAAが高くなるのも特徴なんですよ。」
初めて聞く病名。
このときは正直、病名を聞いても実感はありませんでした。
そして「家族性」「地中海」という聞き慣れない言葉から、どこか自分とは縁遠い病気のようにも感じました。
ただ、これまで数ヶ月間に渡って原因不明だった発熱に対して、
初めて“具体的な病名”が提示された瞬間でした。
見えないゴールにほんの少しだけ、でも一歩ずつ着実に近付いているような気がしました。
ここでできる検査はすべてやった
続けて先生はこう言いました。
「でも、ここでできる検査はもうありません」
血液培養も陰性。
造影CTも異常なし。
心エコーも問題なし。
「遺伝子検査などが可能な大きな病院に紹介します。
希少疾患の症例もあるでしょうから、なにか分かるかもしれません」
そして、大学病院への紹介状を書いてもらうことになりました。
発症から約4ヶ月。
月1回の発作を繰り返し、
ようやく病名の候補にたどり着きました。
振り返って思うこと
今回の受診で何より幸運だったのは、このときの外来担当医が「やれることを全部やってみよう」と判断して精密検査をしてくれたことでした。
希少疾患の場合、最初の窓口となるクリニックや地域病院で「ただの風邪」などと見過ごされ、診断までに数年、数十年とかかるケースも少なくないと聞きます。
ここまで「異常なし」が並び続けていた検査結果の中から「家族性地中海熱」という希少疾患の可能性を見つけてくれた先生のおかげで、この後の診断につながっていきます。
このときはまだ、「疑い」の段階。
それでも、
原因が見え始めたことに、わずかな安堵があったのを覚えています。
そして同時に、
「もし本当にその病気だったら・・・?」
という、新たな不安も静かに芽生えていました。





